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コロナ禍の春闘・政治情勢

2020年6月19日 (第8回執行委員会)
連合大阪 会長 田中 宏和

※6月の執行委員会は、新型コロナウイルスの感染拡大のため持ち回り開催とした。

 執行委員会に参画されている皆様、それぞれの取り組み、本当にお疲れ様です。今回の執行委員会につきましても、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、前回に引き続き持ち回り開催となりました。まず、この間の2020春闘など、コロナ禍による前例のない対応が相次ぐ中、積極的なご協力をいただきましたことについて改めて感謝申し上げます。

コロナをめぐる情勢(社会・経済・雇用)

 さて、その新型コロナウイルスの状況ですが、世界全体でみれば、収束には依然遠い状況といえます。ウイルス禍の抜本的な解決策として望まれるワクチンや特効薬では、いくつかの明るい見通しも示されていますが、当面はウィズコロナ、すなわちウイルスとの共生を前提に考える必要があるとされています。このような中、ウイルス対策として始まったテレワークの動きは加速しており、この動きは、都市への集中から地方への分散につながり、働き方改革はおろか暮らし方改革にもつながるともいわれています。大きな社会変革の中、日本でも、これまで表面化していなかった社会課題があぶりだされるおそれもあり、しっかりと注視していかなければなりません。

 日本では、緊急事態宣言も解除され、徐々に社会・経済活動が再開しつつあり、株価も一定の水準を保っています。5月の景況感も、4か月ぶりの上昇となりましたが、水準としては過去3番目に低く、特に雇用関連での遅れが目立っています。5月の休業者は、前月比2.4倍の597万人に急増しており、年末には失業率が4%前後まで上昇との見方もあります。コロナ関連の雇い止めや解雇も急増しており、雇用環境の悪化ペースは勢いが増しています。6月12日に成立した第2次補正予算では、雇用調整助成金等が拡充されるなど、評価できる部分はありますが、第1次補正予算に盛り込まれた個人や企業への給付は遅れが目立ち、迅速な執行へ向けた改善が急務です。不十分な支援は、先行きの見通しを不透明にしており、消費の復調もままならず、経済のV字回復は難しいとの見方が強まっています。

春闘

 こうした厳しい情勢下における2020春闘ですが、6月2日時点、月例賃金改善を要求した5,157組合のうち8割を超える4,208組合が妥結に至りました。中小組合の賃上げが、額・率ともに前回集計を上回っており、有期・短時間・契約等労働者の賃上げも時給・月給の両方で昨年同時期を上回っています。今後、交渉を継続している組合への支援を強めるとともに、連合本部台で、7月16日の第8回中央闘争委員会において、まとめ案を提起する予定です。連合大阪としても、今後、活発な議論により、2021春季生活闘争および以降の運動に反映させていくことが重要だと考えています。

政治

 第201回通常国会は、6月17日に閉会しました。戦後最大の国難といわれるコロナ禍の中、初期の感染拡大防止策の不備や第一次補正予算案の組み替えにみられる支援策の遅れが、国民に不安や混乱をもたらしたといえます。国民軽視ともとれる対応も相次ぎ、国家が国民の生命・財産を守る責務を果たすべき時に、政府・与党につながる疑惑に幕引きをはかるかのごとく国会を閉会させたことは看過できません。一方で、今国会では、立憲民主党と国民民主党を始めとする共同会派が、政府に先んじる形でコロナ対策を打ち出し、一定の存在感を示しました。緊張感のある国会審議は、国民の政治への期待に応えるもので、政治に対する信頼の重要性を一層際立たせました。

 さらに、今回のコロナへの対応で、首長が大きな支持を得ています。大阪でも、住民目線の情報発信や迅速な対応は、住民に安心感をもたらしたともいえますが、支持を受けているから何をやってもよいというわけではありません。果断な姿勢は、危機の下で政治リーダーを支持する「旗の下への結集効果」を生みだしていますが、前のめりの姿勢も少なくありません。毅然とした態度は無責任と紙一重です。私たちは、平時の感覚をもって評価しなくてはならないとも思っています。

 こうした首長への支持の高まりを受けて、いわゆる大阪都構想の住民投票に向けた動きが強まっています。コロナ禍が収束していない中、政治には、府民の命と健康を第一とする政策を的確かつ迅速に打ち出すことこそ求められています。コロナ禍を党利党略に利用する動きを許してはいけません。このような中、先般国政においても、私たちが支援する国民民主党所属の議員と日本維新の会所属議員が中心となり、国会内で地方分権に関する勉強会を立ち上げました。この勉強会については衆院選に向けた政局を見据えた動きとの見方もあり、連合大阪として、国民民主党幹事長で同党大阪府連代表の平野衆院議員に事実確認を行ってきたところであります。

今後の運動に向けて

 最後に皆様もご存知のとおり、大阪人権博物館が先月で、休館となりました。今後は、大阪府水平社100年の節目となる2022年をめどに再出発を検討されています。今後も、連合大阪として、包摂社会の実現に向け、人権運動との連帯をいっそう強めてまいります。

 また、コロナ禍により、大きな困難に直面している私たちの仲間が多くいます。こうした仲間の支援に向け、組織一体で取り組みを強化していきますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

最近の会長の発言より

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