pagetop

コロナ禍の情勢と今後の選挙にむけて

2021年7月16日 (第21回執行委員会)
連合大阪 会長 田中 宏和

社会・経済情勢

 コロナ感染症は落ち着きつつあったのも束の間、また、ここに来て変異株の拡大も相まって、勢いを増し、第5波の到来とも言われています。大阪におきましても、まん延防止措置が継続される中、感染者数の増加傾向が顕著となっており、引き続き厳しい局面が続いています。特に、この間、大阪ではコロナで亡くなられた方が全国ワースト、中でも在宅死も多い。また、ワクチン接種率もワースト、給付金の遅れも目立っているなど、こうした状況がなぜ引き起こされたのか、しっかりとした検証が改めて求められています。

 一方で、経済情勢を示す指標を見ますと、直近の日銀短観や6月の景気ウォッチャー調査では、好転しているとの見方が強まっています。ただ、足元の雇用は楽観視できる状況にはありません。コロナ関連の解雇・雇い止めは、累計で10万人を超え、5月の完全失業率が3.0%に上昇していますし、何より、失業までに至らない休業者は210万にのぼるなど、雇用は数字以上に厳しい状況にあること留意しなければなりません。

 こうした中で、今夏の最賃審議を迎えております。「中央最低賃金審議会」の目安小委員会は14日、2021年度の地域別最低賃金の引き上げ幅について、過去最高となる28円を目安とすることを決めました。我々の主張が受け入れられたものであり、「誰もが時給1,000円」に向けて一歩前進したものと受け止めています。この決定を地方での最賃審議においてもしっかりと波及させていかなければなりません。本日の会議におきましても、大阪における最賃引き上げに向けた各種取り組みを提起いたしておりますので、ご協議いただきたいと思います。

政治情勢

 コロナ禍が1年半以上に及ぶ中、政府の対応は、自らの無為無策を棚上げし、国民に責任を押し付けていると断じざるを得ません。また、担当大臣による一連の対応は、行き詰った挙句の北風政策でしかなく、国民の間に分断を招き、感染対策に逆行するものです。国民の思いと乖離したコロナ対策は、政権支持率にも如実に表れており、先の都議選の結果にも示されているように思います。

 こうした中、昨日の中執におきまして、連合は、立憲民主党、国民民主党の両党と政策協定の締結に至り、全国で174名、大阪では、執行委員会でこれまで確認してきた11名の予定候補の方の推薦を決定いたしました。衆院選に向けた大きなスタートであり、私たちの目指す社会の実現に向けた第一歩でもあります。両党におきましては、潜在的な期待感を含めて、多くの有権者に、政権構想を示していただきたいと思います。

 最後になりますが、兵庫県知事選挙の投開票日が明後日18日に迫っております。本選挙は、衆院選、さらに来年の参院選が控える情勢の下での重要な闘いであり、兵庫県政のみならず、全国にも影響を及ぼすものとなります。接戦との情報もありますが、まだまだ、維新と自民が推す候補の背中を追いかけているとの見方が妥当だと思っています。

 このような中、私たちは、組織固めとして今一度、危険防止活動を徹底し、最終・最後まで力を尽くしていただくことをお願い申し上げ、私からの挨拶とさせて頂きます。