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第84回大阪地方メーデー実行委員会代表
あいさつ

2013年5月1日

第84回大阪地方メーデー実行委員長
連合大阪 会長 川口 清一

 第84回大阪地方メーデーに、ご参加いただいた皆さん、大変ご苦労さまです。

 大阪地方メーデー開催にあたり、実行委員会を代表して、ごあいさつを申しあげます。

 東日本大震災から2年が経過しました。私たちには、この災害を風化させることなく、いまだ進展しない復興への支援・協力を継続していかなければなりません。

 また、先月13日早朝、近畿地方において、18年前の恐怖を思い起こすような強い揺れに見舞われました。被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げたいと思います。

 私たちは、東日本大震災からの一日も早い復興・再生がなされるよう、そして防災・減災の取り組みがより進展するように運動を強化していかなければならないということを改めて、申し上げておきたいと思います。

 さて、今日、我が国の現状は、アベノミクスといわれる大胆な金融緩和政策によって、生み出された円安・株高は、デフレ経済で委縮しがちなマインドを明るくさせ、デフレ脱却、景気回復への期待感は高まっていますが、働く者、生活者の雇用と生活の改善につながる確たる道筋が見えていないし、雇用・賃金などの改善を求める2013春闘も厳しい環境のなかでの闘いとなっています。交渉継続中の組織の皆さんには、是非とも全ての働く者の賃金・労働条件の底上げが図れるよう、最後まで粘り強い闘いを進めていただくよう特段の要望をしておきたいと思います。

 今、私たちの働く環境は、非正規労働者が35%を超え(1813万人超)、年収200万円以下で働く人たちが1100万人をこえるなど、傷んだ雇用は拡大するばかりであります。すべての働く人の「傷んだ雇用や労働条件」を改善していくためには集団的労使関係の輪を広げ、労働運動の幅広い基盤を作っていかねばなりません。大阪府域で働く未組織労働者330万人をいかに包摂した取り組みができるかということであり、そのために連合大阪は、連合が目指す「1000万連合」実現の一翼を担って組織拡大の運動を強化していかねばなりません。しかし、この大阪で労働運動の社会化、幅広い基盤作りを阻害する要因が存在しているということは憂うべきことであります。それは、法を守るべき立場の行政の責任者として、あるいは政党の責任者として、不当労働行為であると認定した大阪府労働委員会の命令に従わないという行為であり、直ちに命令に沿った対応をするべきであるということを訴えておきたいと思います。

 一方、安倍政権は、三本の矢の一つである、成長戦略策定のための産業競争力会議等において、雇用・労働分野の規制緩和を推し進めようとしています。決して経営側の論理のみで進められる雇用規制緩和であってはなりません。成長戦略で重要なのは、いかに企業の設備投資が確かなものになるかが問われているのであって、総理自らが経済界に対して賃上げや育児休業期間の延長などの要請を行うことではありません。

 こうした労働政策課題は、政・労・使3者が一体となって取り組むべきであり、労働組合を排除するものであってはなりません。

 日本経済の底上げは、社会の担い手である働く人が元気でなければなりません。日本を支え、社会保障を支え、消費の主役である働く人が大切にされる社会でなければなりません。

 安倍政権が進めようとする解雇規制を初めとする労働分野の規制緩和や、生活保護基準の引き下げ、地方公務員の賃金引き下げなど安心して働くことを破壊する政治、再び格差社会を生み出す流れへと舵を切る政治を断じて許してはならないのであります。また、大阪都構想なるものが、本当に大阪府・市民の生活の質の向上につながるか疑問であり、慎重な見極めが必要だと考えています。

 私たちは、自らの生活を守るためには、政策決定プロセスに参加していくこと、すなわち政治に参加していくことが極めて重要であります。

 日本の政治が生活者・働く人を起点とする政治にようやく変わりつつあるときに、民主党が下野したことは、残念でありますが、再び格差が拡大する社会へと政治を戻してはなりません。

 良質な政治には、力ある野党、政府・自民党の補完勢力でない責任ある野党の存在が不可欠であります。民主党には、新しい綱領の下で、その責任と役割を果たしてもらいたいと思います。

 そのためには、行く手は厳しくとも7月の参議院選挙において連合組織内予定候補者9名と大阪選挙区予定候補者 梅村さとし氏の勝利を目指して闘いを進めなければなりません。連合大阪の真価が問われる闘いでもあります。

 さあ 民主党よ結束して立ち上がれ、さあア 働く者よ立ち上がれ、再び生活者起点の政治を取り戻すために、ともに闘おうではありませんか。

 わたしたちは、連合が目指す「働くことを軸とする安心社会」実現のために、そして、真に民主的な大阪、元気が生まれる大阪を創り出すための運動を展開していくことを、本日、ここに、結集した仲間の皆さんとともに誓い合い、あいさつといたします。

共に頑張ろう!!

第84回大阪地方メーデー万歳!