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『安倍晋三大研究』に考える

2019年7月22日 (第21回執行委員会)
連合大阪 会長 山﨑 弦一

 参議院選挙、皆さんのご奮闘に敬意を表するとともに感謝いたします。

 結果はご承知の通り、連合の組織内候補、比例代表では8人が当選しましたが、2人の方が惜敗という残念な結果となりました。大阪選挙区では、かめいしさん、にしゃんたさん、皆さんの絶大なるご支援にもかかわらず惜敗となりました。また、近畿ブロックでも、滋賀の嘉田さんを除き、連合推薦候補は全員が惜敗する結果となりました。

 連合本部の当面の見解としては、本日(7/22)の14時過ぎには事務局長談話が発出され、16時過ぎから神津会長の記者会見があるようですので、事務局長談話については、間に合えば、配布をさせていただきます。

 組織としての総括については、連合中央の総括をふまえながら、大阪でも皆さんのご意見をうかがいながら、まとめていきたいと思っております。ぜひ、ご意見をいただきますよう、よろしくお願いします。

 個人的な感想は控えたいと思いますが、1点だけ申し上げます。私は街頭演説の中で、安倍政権こそ「印象操作」をしていると申し上げましたが、今回の選挙でも、野党は、与党の「印象操作」をくつがえせなかったということだと思います。大阪における維新の強さも、まさにここにあると思います。次の衆議院選挙、来年の住民投票に向けて、この「印象操作」に対してどのように対応していくのか? よくよく戦略を練ることが必要です。これは、連合大阪のみならず、野党もふくめて、きちっと手を打っていかないと、この状態が当分続いていくと思います。

 話は変わりますが、最近、「安倍晋三」にかかわる本を何冊か読みました。青木理の「安倍三代」、望月衣塑子の「安倍晋三大研究」、「新聞記者」、これはノンフィクションとして映画化されております。新聞労連の南委員長(朝日新聞出身)と望月衣塑子の共著「安倍政治100のファクトチェック」などがあります。今日は「安倍晋三大研究」にある、望月さんと内田樹さんの対談から、内田さんの発言を紹介しておきたいと思います。

「嘘をつくことに心理的抵抗のない人物、明らかな失敗であっても決しておのれの非を認めない人物が久しく総理大臣の職位にあって、次第に独裁的な権限を有するに至っていることを座視している日本の有権者。いったい何を根拠に、それほど無防備で楽観的にしていられるのか。理解しがたい。
 彼を『余人をもって代えがたい』統治者だとしてみなしている多くの日本人がいるわけだが、そのような判断がいったいどういう理路をたどって成立するのかに興味がある。
 安倍首相はいずれどこかの時点で首相の座を去る。でも、彼を独裁的な権力者にして担ぎ上げた政治体制と国民意識がそのあとも手つかずで残るならば、いずれ第2、第3の安倍晋三が出てくることを防ぐ手立てがない」

と発言をされております。皆様は、どのように受け止められるでしょうか?

 明日には最賃デモ、明後日は地域・地区代表者会議を開催します。大変お忙しい中ですが、ご協力とご支援のほどよろしくお願いします。