pagetop

2016春闘、成果をいかに広げていくか

2016年3月18日 (第5回執行委員会)
連合大阪 会長 山﨑 弦一

 2016春闘、先行組合の回答が出揃った。マスコミは、いろいろ書いているが、大変厳しい経営環境の中でベアを勝ち取っていただいた交渉団の皆さんのご努力に敬意を表し、感謝を申し上げたい。

 また、春闘前段に神津会長が申し上げていた4つの目標「継続性・月例賃金・底上げ・広がり」という大きな柱の一つである、底上げ・底支え、格差改善という観点からも、評価に値する成果が得られている。JAMはトヨタを上回る1,526円という報道もあった。あらためて、ご奮闘に感謝を申し上げる。今後、これをいかに広げてけるかが問われている。連合大阪としても、しっかり取り組みを進めていきたい。引き続きのご支援をお願いしたい。

 現時点(3/18)の2016連合大阪春闘情報センターの集約状況について報告する。

【平均要求方式の集計】(登録組合数:118組合)
(要求) 103組合の平均 9,197円 (3.54%) (昨年 11,734円・3.93%)
(回答) 67組合の平均 5,877円 (2.10%) (昨年 7,438円・2.44%)

 今後も、登録組合を増やしていきたいと思うし、この点についてもご協力をお願いしたい。

 民主、維新が合流し、「民進党」と名前が決まった。仄聞するところによれば、連合には、多くの構成組織からお叱りの声が寄せられているようだが、連合としての公式見解は、当面出さないとのことである。

 しかし、これまで神津会長が2月25日の岡田代表との意見交換などで述べてきた「民主党が政権を下野して以降、逆風の中で必死にがんばってきた方々の思いを、しっかりとどのように引き継いでいくのかということが基本である」ということを踏まえた名称であるとは、なかなか受け止めにくいものとなっている。

 また、綱領についても、連合としていくつかのポイントで申し入れをしており、現在、民主党と維新の党とで最終の調整が行われている。最終どうなるかは、我々としても見守っていきたいと思っている。今後、地方事務局長会議や来月の中央執行委員会で、さまざまな見解が示されると思うので注目をしてまいりたい。いずれにしても、名前が変わったところで選挙情勢が好転するわけではないので、引き続きしっかりとやるべきことをやっていかなければならない。

 先般、大阪労働局と意見交換する場を持った。その折に大阪労働局の調べと言うことで、「大阪における女性の就業率の低さとその要因」についての資料をいただいた。非常に、大阪の特徴がよく出ているデータだと思う。

 少し紹介すると、大阪における2人以上世帯の勤労世帯(世帯主が会社、官公庁など勤めている世帯)では、年間収入は652.7 万円であり、全国の 702.2 万円を下回り、都道府県別に見ると33位と下位に位置している。特徴的に申し上げると「世帯主の勤め先収入」については、大阪は15位ということで、配偶者が働いていても収入が低いということが、このデータから顕著に表れている。

 そのことも含めた詳しいデータをいただいたので、なぜ、大阪はM字カーブが深いのか、よく理解ができるのではないかと思うので、ぜひ参考にしていただきたい。