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2018年度 大阪市立大学・連合大阪寄付講座

<第14回>
修了講義

「働くということ」と労働組合

講義のねらい

「働くこととは」、「労働組合、労働運動とは」、「労働者の権利とは」、「働くことをめぐる諸課題」等などについて考え、理解するとともに、そうした上で働き、社会活動を行っていく人材を育成することを目的とする。

講義内容要約

<第14回>修了講義「働くということ」と労働組合
日時 2019年1月28日(月)13:00〜14:30
場所 大阪市立大学
講師 山﨑 弦一(連合大阪会長)
趣旨 自らの経験をもとに「働くということ」、「労働組合運動」について述べ、これから働こうとする若者にエールを送る。また本講座全体を総括する。
テーマ 「働くということ」と労働組合
内容

1.私の履歴書

 小学校の卒業文書に「僕の希望は電機技師になりたい。なぜかというと、機械を壊したり、作ったりするのが、とても好きだからだ、と書いている。当時、父から「これからは電機の時代だ」と言われていた記憶がある。その影響だと思う。今、AI時代を目の前にして、私たちは今、子ども達にどんな職業が勧めめることができるだろうか。今、大事なことは、個別の職業の是非ではなく、働くことの本質的な意味を学ぶことが重要ではないかと考える。

(1)研究者として

 仕事をエンジョイすること、歯を食いしばって「頑張る」から「エンジョイ」への転換が必要と教えられた。その後、元松下電器の社長、山下俊彦氏の著書から「之を知るものは之を好むものに如かず、之を好むものは之を楽しむものに如かず」という論語に出会う。仕事のベースに「仕事を楽しむからこそ良い仕事ができる」という考え方ができた。

(2)労働組合役員について

 31才で労働組合役員になる。最初に教えられたのは、基本理念:豊かに生きる。使命:個を高め、企業・社会を動かす。労使関係:信頼と対等、対立と調和が基本。当時は、理念、使命、健全な労使関係があれば、何をやってもいいという自由度があった。これがやりがいに繋がった。

2.「生産性」と「働くということ」

「働くことを軸とする安心社会」を実現するためには、「対話と共生」の精神が求められる。労使が健全な労使関係のもとで、対立も辞さず「良い問い」をぶつけあい、職場の深い対話をベースとした働き方改革を通して職場を活性化し、生産性を高めていくことが重要である。その成果を社会対話を通して日本社会全体に発信していくことが「働くことを軸とする安心社会」実現の近道だと確信している。

3.皆さんへのエール

「働くことということ」を通して自らの可能性にチャレンジしてほしい。

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