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連合大阪の活動

大阪で「働くことを軸とする安心社会」を実現させるために

 連合の提起する「働くことを軸とする安心社会」は、「『積極的雇用政策』と連携した『積極的社会保障政策』を軸に、誰もが働くことが出来る社会、居場所のある参加型の社会」とし、さらには「働くことに最も重要な価値を置き、誰もが公正な労働条件のもと多様な働き方を通じて社会に参加でき、社会的・経済的に自立することを軸とし、それを相互に支え合い、自己実現に挑戦できるセーフティネットが組み込まれている活力あふれる参加型の社会」と定義している。

 また、提言は、「働くことを軸とする安心社会のかたち」、「働くことを軸とする安心社会を支える基盤」そして「労働運動に求められる役割と責任」等に章立てし、論点を整理している。

 そこで連合大阪は、第23・24年度に、大阪において「働くことを軸とする安心社会」を実現させていくためにどうするか、という問題意識のもと、具体的な運動を実践していくこととする。

第23・24年度運動方針の柱

1.「働くことを軸とする安心社会」のかたち

1)「みんなが働き、つながり、支え合う」こと

 「働くこと」は、すべての生活(生きていくこと)の基本である。大阪では依然として「働くこと」を巡る環境は改善されていない。

 生産年齢人口の減少は、内需の低下を招き大阪の活力を減退させる。このことは一朝一夕には改善できないが、現役の勤労者を増やすためには、まずは大阪で労働力率の低い女性の労働市場への積極的な参入が求められる。そのためには労働市場の拡大とともに、参入を阻害する要因を取り除くこと、女性が働きやすい社会的環境を整えることは不可欠である。加えて、就職困難者とされる各層についても、「働くこと」を阻害している要因を取り除くため大阪雇用対策会議を中心として、さらにNPOなどとも幅広く連携しあい、きめ細かく支えあうシステムを構築していかなければならない。

 また構成組織、労働組合自身も、自らの働く職場に多様な働く仲間を迎え入れられるよう積極的な労使協議と環境整備に努めなければならない。

2)ディーセントワークの実現

 雇用は人間的で誇りの持てるものでなくてはならない。

 雇用の質について、大阪の非正規労働者の比率は全国に比して高い。一概に非正規という働き方を否定するものではないが、いずれの働き方にも「均等・均衡処遇」という考え方がベースに置かれなければならない。このことの実現に向けては、法的規制、政策的環境整備を求めていくことと併行して、構成組織は様々な観点から自らの職場で不合理な格差がないか等不断の検証が必要である。

 また、あらゆるステージでの女性参画の促進、男女ともにいきいきと働き続けられる環境づくり、また仕事における男女平等に向けては、ワーク・ライフ・バランスの推進が不可欠であり、このことを通じて男女平等参画社会の実現につなげていかなければならない。

 さらにすべての働く仲間のセーフティネットである最低賃金の引上げやそれにつながる企業内最低賃金協定化の取り組み、そして地域ミニマム額の向上に向けた取り組み等を実行するとともにとともに、労働協約の拡張適用の課題もある。

3)雇用の質的強化と機会創出

 東日本大震災に伴う福島第一原発事故などを踏まえ、わが国全体でエネルギー政策全体の見直しが求められる中、環境関連技術、再生可能エネルギー分野、住宅、施設のエネルギー効率改善、リサイクル事業、公共交通の拡充などにかかわる事業エリアは新たな成長分野となりつつある。こうした産業を積極的に生み出すための政策的誘導が求められるし、また、府域でのリーディング産業と地場産業との連携の促進策も求められる。さらには農業分野での第6次産業化の可能性も追求されるべきであるし、とりもなおさず中小企業支援施策の充実も重要である。これらの取り組みは結果として大阪の活性化と雇用の創出、拡大につながる。

4)希望につながる安心・切れ目のない安心

 人々の社会参加を妨げている様々な要因を取り除いていかなければならない。一旦社会から"退場"せざるを得なかった人々が、再び社会に参入できるよう支援することが「安心の社会づくり」につながる。

 こうした状況を改善するために、行政施策の強化を求めるとともに、連合大阪はその社会的使命を鑑み、大阪希望館運動や各種団体と連携した取り組みを進める。

2.「働くことを軸とする安心社会」を支える基盤

1)信頼のおける政治の確立と大阪府政に向けて

 連合・連合大阪の政治活動の目的は、私たちの政策・制度の実現であり、究極は「働くことを軸とする安心社会」の実現である。そのためには、人々が「個」に分かれている現状を乗り越え、府民から、より共感を得られる運動と同時に、政治活動も強化していかなければならない。

 そのためには、私たちと連携する民主党を中心とした国政・地方議員の拡大と、一方で、組合員に対し、政治活動の重要性について認識を深め、正しく、わかりやすい政策選択を明確に示していく取り組みがより大切である。

 私たちは、「働くことを軸とする安心社会」実現のために、組合員と家族等の理解と協力を得て、よりいっそう積極的な政策提言と政治活動に取り組む。

2)企業の社会的責任と健全な労使関係

 企業は最大利益を追求することが本質であるが、それが自己目的化されてはならない。大阪の企業がその活動の基盤とする社会、地域社会の発展に負う責任は極めて大きい。具体的には、雇用情勢の改善であり、特にこれからの社会を担う若年層への適正な所得配分である。そうしたスタンスに立つことが、結果としては大阪の活力増につながる。

 また、「雇用の維持・拡大」「労使の協議」「成果の公正配分」を可能とする健全な労使関係は民主主義社会を構築する上でも、持続可能な経済社会の構築のためにも不可欠なインフラである。労働組合が機能しない労働市場は暴走する。その意味で企業、経営者、そして企業活動に対するチェック機能を含む労働組合が果たすべき責任は重い。

 そこで連合大阪は、構成組織・地域協議会・非正規労働センター・事務局が一体となり総力を結集して、組織拡大委員会のもと大阪府域に健全な労使関係をより多く構築すべく、組合づくりおよび仲間づくりに取り組む。

3)持続可能性の前提となる地球環境保全とグリーン・ジョブの創出

 大阪においても地球環境の持続可能性を意識した環境の取り組みは重要である。労働組合組織も、生活者の集団であることにおいては、環境保全の課題についても府民に訴え、自らも主体的に取り組んでいく必要がある。
さらに大阪において低炭素社会への転換と自然環境の保全を目指すことは、経済成長と対立するものではない。施設、住宅、交通、農業など、あらゆる分野にわたって社会全体のエネルギー効率を高めていくことが重要になる。それに伴う関連事業分野が拡大していく可能性も大きく、連合大阪としても積極的な提言やアピール行動を行っていく必要がある。

3.労働運動に求められる役割と責任

1)労働運動に求められる社会運動の軸としての役割

 働く人の、第一義的な生活保障は、賃金・労働時間などの適正な労働条件の確保とそれらの水準を社会的な労働標準として確立していくこと、いわば波及力ある社会的相場を形成していくことである。さらに働く人たちのための政策決定を担う存在として、政策立案、政策実現に対する発言力を高めることも必要だ。

 これらを実現させるため、「連合評価委員会最終報告(2003.9)」によって提起された、「社会の不条理に立ち向かう」「すべての働く者が結集できる」労働運動を大阪においてより深化させ、働くすべての人たちを対象として、その実現に向けた取り組みを行っていく必要がある。そして、我々と目的意識を共有する多様な団体、組織、ネットワークと連携しつつ、幅広い連帯を築き、政策実現のために社会運動の軸としての役割を発揮していく必要がある。

2)中小労働運動強化の取り組み

 厳しい財政状況を背景に、公共サービスの効率化、コストダウンが図られ、国や地方自治体から民間企業への公共工事や委託事業などにおける低価格・低単価の契約・発注が増大している。そこでは、元請けが下請けや孫請けに対しての低価格委託が図られ、その影響が働く者に及んでいるといっても過言ではない。さらに、グローバル競争下のもと、製造業の海外移転(産業の空洞化)、コスト削減が行われ、ここでも中小零細企業およびそこで働く労働者は、労働条件面で厳しい影響を受けている。

 このような状況を踏まえ、構成組織および大手労組と協力と理解を得ながら、中小労組支援を強化していかなければならない。

3)地域で顔の見える労働運動

 地域で働き、暮らすすべての人たちが直面している生活問題や雇用にかかわる問題解決のため、地域で顔の見える連合運動を進めてきた。私たち連合大阪は独自の調査でも地域における人々のつながり「地域絆(ちいきずな)」の強さが安全な地域づくりにつながっていることを確認し、地域活動の強化を図ってきた。また、東日本大震災では地域コミュニティーの大切さが改めて認識されたことから「地域の絆」をより高めていくための拠点として地域活動を強化させていく。

4)連合大阪組織の強化の取り組みについて

 「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けては、その足腰たる連合大阪の組織強化が不可欠である。そのため構成組織、地域・地区協議会との間で運動の方向・内容の共有化をはかり、連携を深めていくことが必要である。

5)広報活動強化の取り組み

 連合大阪運動を組合員に分かり易く、タイムリーに発信し、理解を深めることや、広く大阪府民に対して、連合大阪運動をアピールしていくことは、「働くことを軸とする安心社会」の早期実現のためにも重要である。より効果的に連合大阪運動の推進につなげられる広報活動を展開していく。

6)労働運動が大切にしてきた価値の継承・発展と次世代育成

 "働く人たちへの無関心や冷淡"に対し、今こそ働くことの価値や理念を大阪においても社会に深く浸透させなければならない。

 そのためには、それら価値観を就労前の若い世代に対して働く現場からの思いを真摯に伝えていく取り組みが不可欠である。

7)国際交流推進の取り組み

 連合大阪として、過去の国際交流の経過を引継ぎ、定期交流協定を結んでいるアジア地域の4つのローカルセンターとの国際交流を進める。この4つの組織に限らず、アジアを中心とした各国から視察・研修には、連合本部の国際交流に関する考え方を尊重して可能な限り受け入れる。