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昨今の事件から見る貧困の問題

2015年3月20日(第17回執行委員会)

連合大阪 会長 山﨑 弦一

 2015春季生活闘争ですが、先行組合の努力により、昨年に引き続き昨年を上回るベアの獲得により、春闘の意義・目的を果たしうる成果ではないかと思っています。改めて、それぞれの交渉団の皆さまに敬意を表したいと思います。この後は、この回答内容をいかに中堅・中小、さらに非正規の皆さんのところに波及させるかということが問われています。大手組合の皆さまには、グループあるいは関連会社の組合の交渉支援の強化をしていただきたいと思います。連合大阪としても中小組合の交渉を、支援してまいりたいと思います。また、交渉継続中の組合におかれましては、最後まで粘り強い交渉を展開していただきたいと思います。

 次に、統一地方選挙が目前に迫ってきました。後ほど選対会議を開催しますが、春闘の取り組みと並行して、選挙対策は大変だと拝察します。改めて推薦議員全員の必勝に向けて最後までのご奮闘をお願いしたいと思います。

 また、大阪市を廃止・分割する特別区設置協定書なるものも大阪市議会、大阪府議会で住民投票にかけることが確定しました。ちょうど今、選挙管理委員会が開催されており、おそらく5月17日に住民投票実施ということで決まるのではということです。統一地方選挙の前半が終わってから具体的な行動になると思いますが、「府民のちから2015」とも連携しながら、住民投票での否決に向けて、どのようなことができるのかという行動計画の立案に入っています。

 今後、皆さまにもお諮りしながら、大阪市廃止・分割案に反対する市民運動の盛り上げを図っていきたいと思いますので、ご支援をお願いします。この住民投票を否決することにより維新勢力の勢いを止めることは、大阪のみならず、とくに来年の参議院選挙を展望するうえで、全国的にも極めて重要な位置付けにあると思っています。そのため連合本部とも連携を始めておりますし、民主党大阪府連も民主党本部と連携を強化しながら、全国的な問題として取り上げ、運動を進めていくことで調整を進めていますので、随時皆さまに報告し、ご支援をいただきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 最後に、チェニジアでテロ事件がありました。日本人の方が亡くなっておられます。改めてご冥福をお祈りしたいと思います。まさに不安定化する世界情勢を身近に感じる事件だと思います。かたや日本では、安全保障法制の問題が与党間で議論されています。これだけ不安定化した世界情勢で何が起こるか分からない中での議論は、それなりに意味があることなのかも知れません。

 しかし、一方で少し前のことですが、川崎市では中学1年生の男の子が殺害される事件がありました。マスコミ報道によると、教育の問題だとか、警察や児童相談所との兼ね合いなどいろんな議論がでています。しかし私は、この問題の根底には、一人親世帯の貧困の問題が横たわっているのではと思っています。

 日本はOECDの中で貧困率がトップな訳で、こうした生活者に視点をあてる、あるいは貧困対策に視点をあてることをしっかりしていかないと、足元から日本の社会が崩れていくのではとも思います。その意味でも、私たちと志を同じくする、民主党の議員なり、推薦候補の必勝を、まずは統一地方選挙で勝ち取って、来年の参議院選挙に繋いでいくことが重要だと思っていますので、よろしくお願いします。