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輿石幹事長、党内分裂の混乱に陳謝

2012年7月20日(於:第9回執行委員会)

連合大阪 会長 川口 清一

 すでに新聞でご覧になっていることと思いますが、昨日の連合中央執行委員会の内容を報告して挨拶に代えたいと思います。

 輿石幹事長が中央執行委員会にこられて、今般の社会保障と税の一体改革の法案をめぐり党内分裂の混乱に関する陳謝から始まり、党が分裂に至った責任は幹事長として極めて重い責任を感じていること。また、一刻も早く混乱から脱却しなければならないという決意も示されました。民主党として先週末に開催された全国の幹事長会議においても、各府県連から国会議員の行動や、説明責任が果たせていないのではとの厳しい意見をいただいたとの報告と、困難な課題を乗り越えていくために、もう一度ラストチャンスの機会をいただきたいとの挨拶がありました。

 輿石幹事長の挨拶の後、古賀会長から、今後の党運営に対する連合組織として意見を述べられた。『(1)この法案は、国民生活の根幹にかかる重要な法案であって、連合はこの国会の会期内の成立を求めてきた立場からすると、党が分裂する状況になったことは極めて残念であること。参議院のネジレのなかで、法案成立にむけて修正合意の努力をされたことは多としたい。さらに参議院での成立にむけて結束して対応していただきたい。(2)構成組織や地方連合会は、国会議員の活動を支えてきたが、今回の行動は組合員の今日までの努力に背をむけた行為であり、極めて遺憾である。このことを、議員各位に伝えていただき今後の国会運営に生かして欲しい。』と要望された。輿石幹事長からは、改めてご意見をしっかり受け止めて、今後の党運営に生かしたいとの答弁がありましたことを、報告しておきます。

 その後に、古賀会長からの挨拶として、(1)社会保障と税の一体改革について、マスコミでは、消費増税がクローズアップをされて社会保障改革が置き去りにされているという報道が主体になっている。連合としてはそのような評価ではなく、別紙の「3党合意に基づく社会保障・税一体改革法案の評価と課題」で連合としての見解が示されているので、この見解に基づいて、今後も対応していただきたい。決して社会保障がなおざりにされていないことを、組織のなかでも共有して欲しいと挨拶されましたので、この配布資料に基づいて組織内での徹底をお願いします。

 続く古賀会長の挨拶で、セーフティネットの取り組みのひとつである最低賃金の取り組みが佳境になっていること。生活保護との乖離があるのが、昨年は全国で3県だったが、今年は11県に拡大していること。これには様々な要因はあるのだが、この乖離を解消すること、そして政労使で合意されている時給800円の確保、さらにできるだけ早い時期に時給1,000円の水準を獲得する運動を強化していくという決意が示された。

 古賀会長挨拶の3点目は、九州の大雨災害について、現在九州ブロックと連携・調整中だが「愛のカンパ活動基金」から拠出する方向で検討しているので、機関会議では事後承認となるかも知れないが、支出について了承を願いたい。最後に政治にかかる問題だが、(1)6月28日に自民党が開催した「国土強靭委員会」に出席した経過は、これまでも野党に対して、政策要請活動を展開しており、その一環として出席したことについて理解をいただきたい。その委員会のなかで政党推薦のあり方について、出席議員の質問に答えるかたちで、「将来、政局が流動化するような状況があれば、推薦のあり様に見直しが及ぶであろう」という一般論を述べたところ、「将来・流動化」が消されて、直ちに推薦基準の見直しというような報道がなされていることについてもご理解をいただきたい。「現在の2大政党制の政党政治が日本の政治のスタイルですから、政策を実現するためには、引き続いて民主党を支援していくことに変わりはない。」という前提のなかで、委員会での質疑であったことが改めて報告がありましたので、連合大阪として了承していきたいと思います。その上で、政権与党として、政策を進めなければならない重要な時期に党が分裂をして新党が結成されたことは、極めて遺憾であり、今後の支援関係については見直していくことで一線を画すという態度が古賀会長から示されておりますので、今日の執行委員会でも報告し、全体で確認いただきたいと思います。大阪の地でも、離党者4名、反対行動3名が出たことは、連合大阪としても極めて遺憾であると言わざるを得ませんし、今後の対応についても、連合本部の態度に沿って、連合大阪も対処していきたいと思います。

 また、7月15日に民主党大阪府連の大会がありました。その挨拶の中で、私は「遺憾を超えて、怒りさえ覚える行動である離党劇・造反劇」と捉えて、厳しく反省を求める挨拶をさせていただきました。同時に、大阪で行われている憲法違反、関係法令を無視、逸脱する政治のあり様に対して、民主党大阪府連としても毅然とした対応をなすべきだとも挨拶したことを報告させていただきます。民主党大阪府連の大会の最後に新役員が承認された後の新会長の挨拶で、「大阪維新の会との対決姿勢は避ける、未来志向で柔軟に対応していく」という発言がなされました。これまで大阪都構想に反対する立場で、各種地方選挙を闘ってきた連合大阪の組織・組合員の思いからすると、この発言は、受け入れられないという立場で、今後も民主党大阪府連と連携・調整をはかっていきたいと思います。

 最後に、昨日の執行委員会のなかで、エネルギー政策の見直しプロジェクトについて最終報告がありました。短期的に電力を安定的に供給する方策、中期的な方策について様々な立場で議論され、組織的な合意のもとに最終報告がなされました。定期点検中の原子力についても、国の判断、安全性の確保が前提として、電力供給の確保という点で当面の短期的な方向で示されていること。中長期的には、原子力に代わる自然エネルギーをより活用して、依存率を下げていくことについて方針として示されており、9月の中央執行委員会にむけて引き続いて、組織内で議論をするという報告がなされていることを付言して本日の執行委員会の挨拶にします。