2008年6月9日更新
共に考え共に改善を求める
サービス連合の重要課題である組織拡大が大阪でも少しずつ実を結んできた。昨年の11月13日ある派遣添乗員が連合大阪を訪ねて、「労働組合を作りたいんです!」と決意を表明した。他の団体ではなく、連合大阪に指導を受けたいとのことであった。
派遣添乗員は、早朝から深夜まで長時間に及ぶ業務の中、非常に厳しい労働となっている。そのような状況下、連合大阪の事務局を訪ね、組合結成に向けて情報収集をまさに始めたところであった。
サービス連合としても派遣添乗員の労働条件については、大きな課題としており、業界団体などと検討を行ってきた。
派遣添乗員の「処遇全般の改善と社会的地位の向上」を求めるべく、『派遣添乗員ネットワーク』を開設した。添乗のプロとしての高いスキルとノウハウ、そしてそれに見合う処遇や労働条件のあり方について、派遣添乗員と一緒に考えていく場としている。
旅行業における重要な役割である『添乗業務』そしてその業務の大多数を担う、『派遣添乗員』を取り巻く諸課題は、派遣添乗員だけの問題と捉えることなく産業全体の共通課題と考えている。
派遣添乗員は、業務の都合上ほとんど日本におらず、海外を飛び回っている。そんな中、結成に向けての準備を進め、3月11日に連合大阪・大会議室で結成大会が開かれた。その「阪急トラベルサポート添乗員労働組合」と共に、サービス連合としてもサービスツーリズム産業を代表とし、結集する産業別労働組合として組織一体となり、共に考え共に労働条件の改善を求めていく。
顛末記 「相談から組織化へ」
ショルダーバックを書類で満杯にした相談者が見えたことを思い出した。彼は、ネットで調べた労働組合に関する資料を示して、当初から組合を作りたいという相談をされた。
職場で彼と同様の条件で働く人が約300人、皆が条件に不満を抱いているということを、私の目をじっと見ながら訴えられたのを覚えている。仲間がいるのだが、添乗の仕事で一同に会して話し合うことが困難であること、勤務条件がひとつの添乗ごとの請負契約であることを示された。私からは、職場の過半数を組合で組織することの大切さを語った。早速、サービス連合と連絡を取り、後の対応はお任せすることになった。
サービス連合では、産別の組織化オルグの方が中心になってその後の対応をされたと聞いているが、今回の報告ではその苦労話にはふれていない。昨年度のなんでも相談の組合作りの相談は102件あったが、その中で唯一といっていい、168人の組織化の成功事例を紹介していただいた。(山本修)
●サービス連合西日本地方連合会
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●組合員数:4,135人
●会長 小仲一彦 事務局長 藤井辰夫